5月は、自然や行事を通して子どもたちの感性がぐんと育つ季節。
こいのぼりや母の日など、行事をテーマにした絵本や、外遊びや自然の芽吹きを楽しめる絵本を通して、「季節を感じる心」や「家族のつながり」を伝えたいですね。
今回は、わが家でも読んでよかった、5月にぴったりの絵本をテーマ別に紹介します。
こいのぼりにちなんだ絵本
『こいのぼりくんのさんぽ』/文:すとう あさえ 絵:たかお ゆうこ
- やさしい言葉のリズムで、小さな子にも読みやすい
- たかおゆうこさんの、あたたかな絵が魅力
- 季節を感じる行事読み聞かせにぴったり
こどもの日にぴったりな一冊。
空を泳ぐこいのぼりくんが、「こんにちは」と声をかけながら、青空の中をのんびりお散歩します。
ねこさんやさるさんとのやりとりでほのぼのとした展開に、読み聞かせの場でも子どもたちが思わずにっこり。
やさしい色合いと穏やかな言葉づかいで、1〜3歳から楽しめます。
季節の行事に合わせて読みたい、春から初夏へのおさんぽ絵本です。
自然・新緑を感じる絵本
『もこもこもこ』/谷川俊太郎・元永定正
- 子どもの素直な視点が面白く、共感できる
- イラストが親しみやすく、やさしいタッチ
- 読み聞かせにも向いていて、親子で笑顔になれる
「もこ」「ぷっ」「にょき」──ページをめくるたび、ふしぎな音と形が飛び出す、不思議な絵本『もこもこもこ』。
詩人・谷川俊太郎さんのリズミカルなことばと、元永定正さんのカラフルで抽象的なイラストが、子どもたちの感覚にまっすぐ届きます。
ストーリーがなくても、小さな子が思わず笑ってしまうような音の楽しさ。
読み方次第で反応が変わるので、何度読んでも新しい発見があります。
読み聞かせデビューにも、ちょっと変わった絵本を探している方にもおすすめの一冊です。
『みどりのがけのふるいいえ』/なかの真実(世界文化社)
- 緑のがけの上にぽつんとたつ「ふるいいえ」を主役に、時の流れと自然の美しさを描く絵本
- 言葉少なめで、情景描写が丁寧。季節や時間のうつろいを感じられる
- 建物や風景、自然が好きな子どもや大人にも響く世界観
- 1ページごとに「静けさ」や「郷愁」を感じるような落ち着いた空気感
- 読む人の感性や経験によって受け取るものが変わる、深みのある作品
みどりのがけの上に、ぽつんとたたずむ ふるいいえ。
そこに誰かが住んでいたことがあるのか、風や雨の音、草や鳥たちの声だけが響く静かな時間が流れていきます。
この絵本は、言葉が少ない分、ページをめくるたびに情景が心に広がります。
季節や時間、自然との対話のような感覚を味わえる、まるで詩のような一冊。
子どもだけでなく、大人の心にも静かに寄り添う物語です。
【母の日に読みたい絵本】
『ママ、だいすき!』/文:まど みちお, 絵:ましま せつこ
▶ 親子のやりとりが優しく描かれた感動作。母の日に子どもと一緒に読みたい一冊。
- まど・みちおのあたたかい詩がベース。優しいリズムで親子の愛情を表現
- 絵はやわらかい色調で、どこか懐かしさのあるタッチ
- 「ママがしてくれること」への感謝や愛着が、子どもの視点で描かれている
- 短い文章なので、0〜3歳の読み聞かせにも最適
- 母の日や、入園・卒園など「親子の絆」をテーマにした場面にもおすすめ
「ママ、だいすき!」──小さな声でそうつぶやくような、やさしい絵本。
詩人・まどみちおさんの言葉が紡ぐ、母と子のあたたかな時間が、やわらかい絵とともに丁寧に描かれています。
おやつを作ってくれるママ、おでかけのとき手をつないでくれるママ…。
当たり前のように思える日常のひとこまが、「だいすき」という気持ちで満たされていきます。
乳幼児期の読み聞かせにもぴったりで、母の日のプレゼント絵本にもおすすめ。
読む人の心もあたたかくなる、親子で大切にしたい一冊です。
『おかあさん、すごい!』/スギヤマカナヨ(赤ちゃんとママ社)
- 子どもの素直な視点が面白く、共感できる
- イラストが親しみやすく、やさしいタッチ
- 読み聞かせにも向いていて、親子で笑顔になれる
子どもから見た「おかあさんのすごさ」が、かわいくてちょっぴり笑える視点で描かれた一冊。
ごはんをパッと作ったり、おこったらちょっとこわかったり──日常のなかの“おかあさんあるある”がテンポよく登場し、読むたびに「わかる!」とうなずいてしまいます。
母の日の読み聞かせにもぴったりで、読んでいる親も思わずクスッ。
親子でほっこり笑い合える、あたたかい時間をくれる絵本です。
【まとめ】
5月は、子どもにとっても心が大きく動く季節。
「行事」「自然」「親子のつながり」といったテーマを、絵本を通して感じられると、日々の何気ない瞬間がより豊かに思えてきます。
ぜひ、季節の変化を絵本とともに楽しんでくださいね♪